●江戸和本●心学道話 卸売 家訓心得草 中村一鴎 商業教訓 安永板再刻 稀書

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家訓心得草[〈心学道話〉家訓心得草・心得草] 【判型】中村一鴎(蝙蝠斎・免助)作・序。中村寄崟跋。 【作者】平野元良(無適道人)作。 【年代等】明和4年秋作・序。安永7年冬跋・刊([京都]谷口七左衛門板)。天保11年4月再刊。[京都]堺屋仁兵衛板。 【備考】分類「心学」。上巻冒頭で、四民の修身斉家の道は「驕奢の戒め」と「倹約」にあるとして、まず「驕奢」についての譬喩や和漢の故事、身近な実例を引いて分不相応の奢りや無益の費えを戒め、さらに、倹約、道理と理屈の違いなどを説く。中巻では孝行の概要や始末・倹約、諫言、庶民の兵法や遊芸、堪忍と短気・気随等、また、下巻では、武士の交際における質素倹約や粗服の心掛け、律儀、君父の仰せ、果報などについて述べ、天は万民を恵み、人間は天の冥加を受けて勤めることから、士農工商の別なく油断なく家業に出精すれば、己の生理(家業)を安んずることができると述べる。『江戸書目』235頁に「家訓心得艸 全三冊 墨付七十一丁/同(安永)七戊ノ冬/蝙蝠翁/板元 京 谷口七左衛門/売出 松本善兵衛」とある。また、天保15年刊『〈略註〉実語教・童子教』([京都]堺屋仁兵衛板)巻末広告に「家訓心得草、心学道話、全三冊。士農工商それぞれ家の教えあるべきこと教諭せざるは父母の誤り、受け用いざるは子の科(とが)なり。此の書は、先儒三近子、同じく男・蝙蝠翁二先生の世に教えとなるの美談を聞くがまにまに筆を執り書き集め、童蒙にても見やすき平仮名を以て教え給う本なれば、真に人間一生の心得艸とすべき本なり」とある。蝙蝠斎は中村三近子の子。 ★原装・題簽付き(下巻題簽欠)・状態良好・稀書。

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